2015年12月18日

中進国のワナ

中進国のワナ

僕の知人でもある中国雲南省で農業コンサルタントをしている土下信人氏の
最近のブログから引用。


中進国のワナ

習近平は 中進国のワナに はまらないようにと言っている。

中進国のワナとは
発展途上国が 中進国になることはできる。
低賃金の労働力を集めて 設備投資をすれば
ある程度の 所得を得て 中進国になる。
技術においても モノマネすれば 一定のものができる。

中進国から先進国に行くには、ハードルがある。
アジアでいえば
インドネシアやタイが 中進国のワナにはまっている。
台湾、シンガポールが 先進国のシッポをつかみかけているが、
しかし、先進国とはいえない。まして、人口も少ない。
やっと、韓国が サムスン、現代と言う企業の力で
先進国の仲間に入ろうとしているが、先行きは厳しいようだ。

中進国とは 年間所得が3000ドルから10000ドルの所得
をいう。まさに、中国は 中進国にはいっている。
経済的に 日本を追い抜いたと言っても、
先進国の仲間入りをしたと言うわけではない。

IMFは中国の人民元にSDR構成通貨の地位をあたえる。
人民元は米ドル・ユーロ・円・英ポンドと並ぶ5番目の基準通貨になる。
人民元のSDRにおける構成比率は
事前の予想に近い10.9%と決まっていて、
米ドル(41.7%)とユーロ(30.9%)に続く第3位になる。
円は8.3%で第4位となり、日本をぬいた。
だからといって 先進国になったと言えないところが
中国の苦しいところである。
当然 人民元の恣意的な管理から国際的な通貨にふさわしい
管理に移行する必要がある。
ある意味では、中国の試練でもある。

政府のお金を背景に 補助金で伸びてきた企業や
独占的支配によって 競争をなくして 
無競争で利益を享受している企業が ほとんどである。
国営企業が 利益があるからと言って、
国際的な競争力があるとはいえない。

人口力によって、経済的な位置を確保しただけだ。
いろいろな企業を見ていると、
企画やマーケティングという業務が殆どない。
確かに、企画部のようなものがあるが、
それは主に 補助金をどうとるのかということを
基本にした部署である。
また、開発部もあるが いかにものまねするかが
基本であり、後進者利益をむさぼっているだけである。
本質的な 技術開発をするわけでないから、
開発コストは 少なくてもすむ。

中進国から抜け出るためには
技術革新をつくれるような 体制に切り替えていく必要がある。
そんなことをすれば、経費の無駄遣いになると言って
利益をむさぼっている 企業幹部は 許さないだろう。
大気汚染による 2.5PPM も 
石油の製精度が悪いと言う現実の中で起こっている。

北京は あいかわらず 空気が濁っているという。
たぶん、習近平さんが 北京にいないうちは 空気が汚れていても
問題はないのだろう。


この文章を読んでいると中進国って、沖縄?!ような気がしてくるのは僕だけかな。


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Posted by 高橋進 at 22:05│Comments(0)中国の農業
 
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