2012年06月19日

沖縄いのちの電話 国吉守

丁度、一年前に糸満CFM「ビタミンFM」では沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフャー」の代表具志堅隆松さんをゲストに迎え、慰霊の日をはさんで1ヶ月間を通じて沖縄戦と今だ野山に散在する沖縄住民や日本兵の遺骨をもくもくと収集する活動についてお話をお聞きいたしました。

6月は「いのちを考える」をテーマに「沖縄いのちの電話」を36年以上ボランティア活動を続けている国吉守さんに2週間に渡りお話を伺うことに致しました。

沖縄いのちの電話 国吉守
     「沖縄いのちの電話」代表国吉守さん

癒しの島沖縄の現状
日本全国で14年連続で3万人を越える自殺者がいる。那覇マラソンの参加者がおおよそ3万人といえば、その深刻な社会問題のイメージが沸くと思います。自殺未遂者はその10倍と言われている。実に那覇市民の数と同じぐらいいることになる。一人の自殺に対して、家族などの周囲にいる5~6人が深刻な心理的影響をうけるといわれています。

自動車事故による死亡者が官民一体の運動によって5000人を切るなかで、この自殺者の3万人以上というのは
やはり異常な事態といえます。沖縄での昨年の自殺者は387人となり、2009年の過去最悪の406人には至らなかったものの、対前年比増減数では全国5位、増減率では2位となっており、10万人当たりの自殺率も10位以内の高水準です。

「命ど宝」
何故国吉さんは「沖縄いのちの電話」の活動を始めたのか、国吉さんは「沖縄戦で父と母をなくした。国吉さんの父親は警察官で住民を安全なところへ避難させるために引率をしていたが、突然、米兵に銃撃を受け父だけ殺された。住民80人は無事だった。父だけを狙い撃ちされ殺されました。母は沖縄戦の最中に餓死して亡くなりました。」と。戦後、生活も豊かになりって来たが、自らの命を絶っていく人々がいる。せっかく沖縄戦を生き抜いた人々が命を立つ訳です。沖縄には「命ど宝」と言う言葉があるのですが、何とかできないか自殺を思い止めていただきたいと思っていました。企業経営をしている知人が本土で「いのちの電話」の活動を知って、是非、沖縄でも活動をと相談がったのです。それが契機となり、1976年1月に「沖縄いのちの電話」を開局いたしました。36年以上になりますが開局当初からこの活動をしています。

ここ10年毎年3万人以上の自殺者が出ている。10年間で那覇市民の人口に匹敵する30万人が亡くなったことになる。この様な異常な状態を何とか食い止めたいと活動をしています。

毎日午前10時~午後11時まで、年中無休で電話相談に携わっています。その活動は百数十人による相談員による全て無償の奉仕によって支えられています。相談員は3時間5ブロックに時間を別けて対応しているのですが人数が少なく24時間のの対応にはなっていないのが現状です。

「いのちの電話」は相談員は電話を通して相手の話を徹底的して傾聴することで、自分の話を本気で聞いてくれる人がいることを知ってほしいと願いつつ真摯に相談者と向き合っています。昨年の相談件数は1万件を超えて、そのうち自殺志望者の電話は1割に達しています。

自殺の原因については、最も深刻で危険な要因がうつ病ですが、その他、病気を悲観して命を絶つ方お多く、近年では経済的な問題からくる生活苦や就職活動に失敗した若い世代の自殺も増えている。癒しの島といわれる沖縄ですが、自殺者お半数以上が失業者や無職の方であり、経済的な要因が自殺に大きく関わっています。

沖縄いのちの電話098-888-4343 一人で悩まないで・・・あなたは大切な存在

相談員の養成講座などの問合わせは 沖縄いのちの電話事務局098-888-4747




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Posted by 高橋進 at 16:22│Comments(2)ビタミンFM
この記事へのコメント
きれい事おっしゃっておりますが、以前4年程前、私は人生に疲れ、失踪したことがあります。

その失踪中に自分で死にたい気持ちを抑えることができず、沖縄いのちの電話に救いを求めたことがあります。

ですが、その時の担当者は、めんどくさそうに『おうちに帰りなさい』というだけで話を聞いてくれませんでした。

とても冷たい対応でした。

後に私は警察に保護され、うちに帰りましたが、その後も安定せず、病院でうつ病と診断されました。

そして妻とも離婚され、生きる希望を失い、大量服薬という二度目のじさつ未遂の末、下半身不随となり、今は車椅子生活です。

今となってはもう、過ぎ去った話で今更どうしようもないことですが、もしあの時私の助けに手を差し伸べてくれたら、私は変れたかも知れない・・・。

なんの為のいのちの電話なのか・・・。
Posted by 車椅子の男 at 2012年12月13日 23:46
車椅子の男さんと同感、同意見。

いのちの電話は、助けてくれませんでした。

私も、自殺しそう。どうしていいかわからないって

必死で訴えかけたけど。来てくれる訳でもないし。

それどころか。どこそこに・・・電話にしてみて。たらい回し。自殺をとめるどころか・・・・・・・????

もう、限界。死ぬかも。
Posted by 自殺を訴えかけた女 at 2015年07月26日 17:16
 
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