2011年11月24日

タイガー産業 島袋盛義

11月21日(月)中国・南寧の出張を明日にひかえているタイガー産業の代表取締役島袋盛義にアポが取れたので、早速、うるま市にある本社を訪ねた。

NHK沖縄の取材の記者より、アジアで活躍するウチナンチューの紹介をして欲しいとの依頼に、中国・上海で三居投資管理咨詢(上海)有限公司を設立して、上海で活躍している不動産コンサルをしている長嶺栄太氏と香港の投資会社に勤務している仲村和之氏とタイガー産業の島袋盛義氏を推薦した。
タイガー産業 島袋盛義
長嶺氏は沖縄タイムスで上海通信員のようなことをして、タイムスに記事を投稿している。仲村氏は琉球新報のコラム「南風」のコラムを担当している。そして、島袋氏は、中国とベトナムの国境に近い南寧に沖縄企業として初めて現地工場を作り、上海・北京をはじめとした中国市場を視野に、今もっともホットな企業家といえる。その島袋氏から土曜日に連絡をいただき、月曜日にお会いしたいとの連絡があったのだ。

NHK沖縄の記者と首里駅で合流して、高速で移動して、うるま市の本社を訪ねた。

島袋氏との対談は、途中、記者は次ぎの予定があるとの事で、席を外したのですが、予定の1時間を大幅に越えて2時間あまりとなった。その対談の詳細は別の機会に譲るとして、もっとも印象に残った事は、沖縄の強みであり、弱みは、何かとの質問に、『大量生産で安価な商品を、作るためには、分業制が不可欠なのですが、沖縄では、この分業制が極めて難しい。つまり、産業の集積が進んでいないので、例えば自動車を作る場合。部品の調達を全て自社でまかなわなくってはいけない。それでは、コストが割高になり、国際的な競争には勝てない。

しかし、何もかも自社で一から作るといった事のノウハウが、言い換えれば、多品種少量生産といったことでなくっては、沖縄での産業化はすることは出来なかった。

そのようなノウハウを蓄積することによって、たとえ取引額は小さいが利益率が高い商品を作る事が出来た。そのことが強みと言える。』と。

ある時は沖縄の弱みであり、ある時は沖縄の強みになる。

中国進出の決断とその過程において、迷いはなかったかとの質問に『いったいどのくらい資金を投入したら
中国で確かなものになるのかと自問自答をした。』とその当時の話をしている時に、僕に平成6年に中国で初めて会社を設立した際の登記簿を懐かしそうに見せてくれました。

沖縄の弱みから生まれた産業が、それを追い求めていくことによりタイガー産業の強みとなった。

最後に島袋氏は『南寧は沖縄と風土が良く似ている。農産物も沖縄で栽培している物は全てある。例えば「紅いもタルト」のように沖縄で成功している企業を、南寧で工場を作り、上海・北京をはじめとした中国市場へ販売していく事が可能となる。南寧に進出した中小企業だから、現地の行政や企業との信頼関係の構築に時間を掛けて南寧に新工場を作ることができた。中国とりわけ華僑の人々との取引はこの信頼関係抜きにはありえないし中国での成功もない。』と。『是非、沖縄の企業の中国進出に手を貸したい。』と。



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