2020年01月25日

那覇市長賞受賞 美術部門絵画仁添まりな

那覇市長賞受賞 美術部門絵画仁添まりな
仁添まりな「花烏(はなからす)」で那覇市長賞受賞

第13回なは市民芸術展 1月26日まで。那覇市民ギャラリー開催中

このブログは三年前に喜屋武千恵展の際に仁添まりなさんのことを書いた部分なのだがちょっと長い文書だが引用したいと思います。

大忙しの喜屋武さんに代わって色々お話を伺ったのは、芸大生の仁添まりなさんだった。
白いつなぎの服を着て笑顔で僕の質問や冗談に付き合ってくれた仁添まりなさんだったのだが、
後から気がついたのだが、仁添まりなさんのコメントが紹介されていた。

2月17日の沖縄タイムスの記事「沖縄を描く日本画の技」に仁添さんは昨年膠原病を発症。

休学し長期入院したが病室に画材を持ち込み、小品を組み合わせるマンダラのような「環」を制作。
彼女は「展覧会があったから闘病できた」と。

その笑顔の裏側にこんなドラマがあったのかと。
それぞれの作品と人に出会えて良かった。

その仁添さんが芸大での展示会「沖縄~現代日本画作家展2017」のチラシを持ってきてくれた。

沖縄~現代日本画作家展2017に出品した仁添まりなさんの作品だ。
那覇市長賞受賞 美術部門絵画仁添まりな

今回の那覇市長賞受賞作品は展示会の会場では撮影禁止だったので、パンフレットの表紙を飾った仁添まりなさんの作品をブログでアップしました。3年前の小さな作品を組み合わせたものとは違い1枚の絵画みまとめていました。

3年前にも沢山の蝶が描かれていて、今回の作品も虫や蝶が沢山描かれています。人それぞれの感じ方があると思いますが宮崎駿の「風の谷のナウーシカ」を連想してしまう。

彼女と宮崎駿の世界観が同じではないかと思いました。古来琉球では蝶は生命の再生を意味します。虫から蝶に孵化する事を琉球人は「スダチチョワレ」といいていました。太陽が沈んで又、太陽が東の彼方より生まれる。死と再生の繰り返される精神世界ですr

そして、烏は古来日本での神と言われていました。白と黒の烏は、いわば陰と陽を表現しているのか、昼夜を表しているのか。

この画像では小さくってよくわからないのですが青のフチの内側にアーチのように弧を描いている枠の中に46億年かけた生命の進化が描かれています。女性の体内ではぐまれる46億年の進化は途中人に分化したり、又、別の生物に進化をしていく。

そんな小さなこだわりを発見しました。


そして、全ての生命が同じ進化をたどり枝分かれを繰り返して多様な生き物に変化していく事を示唆しています。

思うに3年前の作品も受賞作品も彼女の絵画に共通する印象はチベット僧が色とりどりので釈迦の教えを伝えるタンカと言えるのではないか。
それとも砂で描く砂曼陀羅ともいえるものかも知れません。

仁添まりなさん那覇市長賞受賞おめでとうございます。


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Posted by 高橋進 at 01:32│Comments(0)エピソード
 
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