2017年07月14日
ハクソー・リッジ 浦添前田高地

北中城の教会に前田高地で一夜に75人の命を救った衛生兵デズモンド・ドスを讃える石碑がある。
沖縄戦とは何だったのだろうか。
戦争遺構が急激な開発によって沖縄から消えていく。
沖縄戰とは何だったのだろうか。
戦争体験者の高齢化によってその語り継ぐ人が年々少なくなっていく。
「鉄の暴風」といわれた沖縄戰。
想像力を駆使しても、そのありさまをイメージすることは難しい。
伊江島に行った際に、今も残る沖縄戰当時の公設質屋のコンクリートの壁に無数の砲弾の跡に驚愕した。
これが沖縄戰を象徴する「鉄の暴風」なのかと。
この暴風の中に人々が曝された。
この映画には米軍と日本軍の死闘に巻き込まれた沖縄人の姿はない。

沖縄戰とは何だったか。
住民が巻き込まれた地獄のような戦場が島全体を覆った。
その意味では、この映画は沖縄戰の映画ではないのかもしれない。

Posted by 高橋進 at 23:01│Comments(0)
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